あなた、キライよ!
アルマは洗面所に駆け込み、「こんな指輪、いらない」
泣きながら指輪を外そうとする。
廊下では夫のアンドリューがしゃがみこんで泣く。
ナンバー5と少女Aは隅っこで傍観。
アルマ、部屋に入ってくる。
キャロルに「あなた、キライよ!」と切りつける。 ???
10分前には「愛しているのよ!」と叫んだ相手ではないか。
キャロルはこういうアルマが初めてではないのか、
取り乱さず廊下に出て、メソメソ亭主に
「さあ、立ってよ」手を貸して立ち上がらせ、部屋で顔を拭かせる。
この映画、どうも男性たちの影が薄いのです。
同じくジャック・ドワイヨン監督の「女の復讐」。
イザベル・ユペールとベアトリス・ダル主演で、
妻ユペールの、夫の愛人ダルに対する愛執がパラノイア的。
そういう女性を撮るのがまた、上手いのです。
〜「ラ・ピラート」〜