彼女が出て行くなら私も
「出て行け、失せろ」教授は怒鳴る。
アンが黙ったままリー・ミンのそばにより、
「彼女が出て行くなら私も」
「お前、変わったな。自分の娘とは思えん」
教授はどこか力なくつぶやきます。
息子夫婦が新婚旅行に出発する時の、プラットフォームでの
アンの取り乱しようといい、この時のリー・ミンへの執着といい
娘たちがただならぬ関係だと、教授は気がつきそうだと思うのですが
その気配はありません。頭から女同士の愛など
あるはずがないと確信しています。それもちょっと怖いわ。
〜「中国の植物学者の娘たち」〜