完璧に踊るため
リリーをライバルと見たニナは、トマに直談判に行きます。
真っ赤なルージュを引いて(ベスの化粧台から盗んだもの)
「主役に抜擢して」
「君のイメージは白鳥しかない。美しく繊細、理想の白鳥だ。
黒鳥を踊るのはたいへんなことだよ」
「踊れるわ」
「そうかな。4年間、君を見てきた。踊りは正確そのものだが
激しい感情を表せない。なぜ自分を抑える」
「完璧に踊るため」
高い。理想が高い。彼女が並みのバレリーナでない証拠ですが
トマもバレリーナを何人も見てきてわかっていることがあった。
そこでこう言う…
〜「ブラック・スワン」〜