誰か、フィアマを見た?
写生の授業。女の子たちは木陰でスケッチしています。
エヴァ先生が急ぎ足で近づく。
「誰かフィアマを見た? 本当に知らない?」
あたりを探し回っています。生徒たちは首を横に振り(知らない)。
先生はものをいう時間も惜しそうに探しに行く。
どうせ、どこかにいるだろうに、なんだろう、あの慌てぶりは。
エヴァ先生が、フィアマしか眼中にないことが、ダイは腹ただしいが
「手伝おう」そう言って後を追う。
「暑いし、動きたくない」他の連中は木陰で昼寝でもするつもりだ。
思春期の女の子ばかりの集団の気だるさが、妙にミステリアスな空気を
ただよわせています。