エステバンに。ウマ
この映画は、胸に「ジ~ン」と来るシーンがいくつかありますが、
これもそのひとつ。
ウマから届いた封筒をマヌエラが開けると短い手紙だった。
「私のサインを送ります。エステバンに。ウマ」
ウマはあの雨の日、手帳を持ってタクシーの窓を叩いた少年を覚えていた。
車の後を走って追ってきたことも。
「あなたのサインをもらおうと、楽屋から出てくるのを待っていたのです。
雨だからとめようと思ったけど、息子の誕生日だったから…」
あの日の少年にウマはサインを贈ったのです。
うれしかったでしょうね、母も、そして子も。