どう見てもいかれた連中だ
「最近どうしている」とジョージは古い友人たちに聞かれる。
「ベイコンの手伝いをしている」
「あの手の連中には気をつけろよ、ジョージ。人種がちがう。
どう見てもいかれた連中だ。用がすんだら。ポイと捨てられるぜ」
あの手の連中という言い方がゲイに対する世間の警戒を
露骨に示しています。
「心配するな」とジョージ。彼は泥棒かもしれないし、刑務所から
帰ってきたばかりだし、学校も行っていないかもしれないけど、
心やさしい男性です。それをすぐ感じ取ったのはベイコンでした。
彼はジョージを愛してはいました。
でも愛に間違いはなくても、愛し方で間違うことはあります。