あなたは脚注と同じ

あなたは脚注と同じ

 

「あなたは脚注と同じ」とエル。

本文ではなく、目次ではなく、本の最後に小さな文字で

書き込まれている、読みたい人は読んでもいいが、

読みたくなければそれでもいいという、あれね。

「それっぽっちの存在? ひどい言い方ね」とオリヴィア。

「私はひどい人間だからね。シャワーを浴びてくるから、

その間に出て行って」

「これで終わりね、さよなら」

オリヴィアはエルに長いキスをし、くしゃくしゃの顔で出て行く。

エルはシャワーを浴びながらわんわん泣く。

 

(「愛しのグランマ」)

 

 

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