ゲイ映画のキメ台詞

ポールだ、君の提供者だ

〜キッズ・オールライト③〜

ポールだ、君の提供者だ   ジョニと弟のレイザーは精子提供者の男性を突き止め連絡した。 電話を受けた男性は「ポールだ、君の提供者だ」 「ママたちはあなたの精子で一人ずつ生んだゲイ・カップルなの」 「そういうことか」がぜん、ポールは興味を示す。 会ったところ、ポールは渋い中年のおじさんで、有...

仕事を始めるために必要だからよ

〜キッズ・オールライト②〜

仕事を始めるために必要だからよ   ニック(アネット・ベニング)が病院から帰るとトラックが止めてある。 ニックは女医です。 「なぜトラックを買ったの?」 「仕事を始めるのに必要だからよ」とジュールズ(ジュリアン・ムーア)。 ニックはちょっと不審な表情をしますがすぐ 「そうね、その通り。ご...

例のこと、電話してくれた?

〜キッズ・オールライト①〜

例のこと、電話してくれた?   ゲイ・カップルが生んだ娘と息子が自分の父親(精子提供者)を知りたくなる。 でも姉ジョニ(ミア・ワシコウスカ)はためらっています。 「いやよ。ママたちが傷つくし。あなたが18歳になれば自分でやれば?」 18歳にならないと精子バンクは対応してくれない。 この映画...
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私の家には心臓がない

〜たかが世界の終わり㉛〜

私の家には心臓がない   「私の家には心臓がない/ 血管もない/誰かが押し入っても 見えない血を流すだけ/私の脳には廊下がない/ 私の皮膚には壁がない/ここで人生を見失うこともある 家は希望の港じゃない」 厳しい歌詞でスパッとうちきっているところがシャープ。 …だから愛する人と巡り会い...

家は救いの港じゃない

〜たかが世界の終わり㉚〜

家は救いの港じゃない   グザヴィエ・マジックのひとつは、歌の使い方です。 オープニングとエンディングに流れる歌詞の心憎いこと。 全てがこの映画のキーワードといえます。 グザヴィエは歌から先に映画を作ったのでは、と思いたくなる。 歌詞の二つだけ、書きます。 ひとつは「家は救いの港じゃない...

午後4時

〜たかが世界の終わり㉙〜

午後4時   鳩時計が4時を告げます。 この映画は午後1時にルイがやってきて、4時に去るまで3時間の話です。 久しぶりに会う息子のために、精一杯おしゃれして待つ母親と妹。 初対面の緊張と期待でなかなかリラックスできない兄嫁。 防御そして攻撃本能ではちきれそうな兄。 それぞれが抱く異なる心...

会いに行ってもいい?ルイ兄さん

〜たかが世界の終わり㉖〜

会いに行ってもいい?ルイ兄さん   妹は、ルイが「遊びにおいで」と言ってくれたことが嬉しい。 「会いに行ってもいい、ルイ兄さん?」 子供の頃から、長男のアントワーヌは厳しくて、叱ってばかりいて けむたい兄だったけど、たぶんルイはやさしかったのでしょうね。 本を読んだり、詩を書いたり、黙って...

みんなに話がある

〜たかが世界の終わり㉕〜

みんなに話がある   とうとうルイが踏ん切りました。 「みんなに話がある。もっと何度も家に帰るよ。手紙を書く。 もっと長い手紙を。僕たちが失った時間を後悔しているから。 シュザンヌ、うちへ遊びにおいで。 兄さん、一緒に食事しながらさっきの続きを話そう。 たまには仕事を休めるはずだ」 よ...