Diversity Studies

私なしに時計は動かない

〜 「TAR ター」7

私なしに時計は動かない   「指揮者が人間メトロノーム」と呼ばれることについての 質問に「時間が楽曲を解釈する絶対的な要素」であると答え 「私なしに“時計”は動かない」と 指揮者が演奏を支配する存在であると答えます。 ターの回答はいずれも意識高い系であり、 人によって...

ジェンダーで区別しない日

〜 「TAR ター」6

ジェンダーで区別しない日   質問がジェンダーに触れる。 「アーティストをジェンダーで区別しない日が クラシック界にも来るかな?」 「どうかしら。私は批評を読まないので。 でも変よ。マエストロを女性形のマエストラに替えたら。 宇宙飛行士は男女ともアストロノーツでしょ」...

ターを首席指揮者に選出

〜 「TAR ター」5

ターを首席指揮者に選出   赫赫たる業績をインタビュアーが読み上げる。 客席の通路にいるフランチェスカが暗誦する。 彼女が原稿を作ったのでしょう。 絵ヅラが暗くてわかりにくいのですが、ホールの後方に 赤毛の女性がいる。 1度ならず2度、彼女の後ろ姿が入るのは重要人物。...

現代の最重要音楽家の1人です

〜 「TAR ター」4

現代の最重要音楽家の1人です   インタビューが進むバックシーン。 ターが住居とは別に用意したオフィス兼練習室。 家具のないシンプルな空間です。 レコードを何枚も床に置き、素足で並べ替える。 もう1人の素足がターの左足に重なる。 たぶんフランチェスカです。いつもターの...

「準備は?」「いいわ」

〜 「TAR ター」3

「準備は?」「いいわ」   ニューヨークでロングインタビューを受けるターが ステージに上がる準備をする。 かなり神経質です。フランチェスカの用意した消毒液で 手指を拭き、薬を飲む。 「準備は?」「いいわ」 右手の人差し指を目の前でササッと左右に動かす。 シピボ・...

待って、マイクは忘れて

〜 「TAR ター」2

待って、マイクは忘れて   最初にエンドクレジットが延々と続く変わった構成です。 バックにペルー東部、ウカヤリ渓谷の先住民、 シピボ・コニボ族の歌が入る。 「待って、マイクは忘れて。存在しないと思って歌って」と 収録中のターの声が入る。 ターはウカヤリで5年間暮らした...

会えるの、楽しみにしている

〜 「君は永遠にそいつらより若い」33

会えるの、楽しみにしている   ホリガイは思い切って会いに行った。 これからのことはどうなるかわからない。 わからないけれど「生きている限り気にする」というのが ホリガイがホリガイ語で、自分の愛を伝えようと しているのだとわかる。 イノギさんもそれがわかっている。やさ...

もしもし、ホリガイです

〜 「君は永遠にそいつらより若い」32

もしもし、ホリガイです   イノギさんのことを考えると、いくらでも時間が過ぎていく。 今まで、こんなこと、あったかな。 「もしもし、ホリガイです」 「久しぶりだね、フェリーに乗っているのだって?」 「迷惑だったかな。すごく会いたいけど、 イノギさんがアレだったら諦める...

今からフェリーに乗ります

〜 「君は永遠にそいつらより若い」31

今からフェリーに乗ります   ショーゴ君救出のあとメールしたが、 イノギさんからの返信はなかった。 イノギさんは大学を休学し、小豆島に帰っていた。 理由を尋ねると「疲れたのかな」 イノギさんの声はあの時から聞いていない。 3ヶ月後。ホリガイはメールする。 「今か...