Diversity Studies

ボクはどうなっちゃうんだろう

〜彼らが本気で編むときは、⑦〜

ボクはどうなっちゃうんだろう   トモの同級生、男子のカイは、男の子が好きだ。 教室の窓から校庭を見ながらトモに話しかける。 「赤いシャツの人、いるでしょ。彼のことを考えるとこのへんが もやもやするんだ。ボクはどうなっちゃうんだろう」 カイの不安に対して、トモは軽はずみな対応をしていません...

さわってみる? どうぞ

〜彼らが本気で編むときは、⑥〜

さわってみる? どうぞ   トモの視線が胸に注がれているのに気づいたリンコは微笑み 「200CCずつ。Eカップ。さわってみる? どうぞ」 さわりたいが、まだそこまでトモはリンコに近づけない。 「いいです」と言って下がる。リンコも無理押ししない。 時間をかける、はこれまた荻上作品の鉄則。 ...

生まれたときは男の子だったの

〜彼らが本気で編むときは、⑤〜

生まれたときは男の子だったの   「マキオから聞いた? 私のこと。生まれた時は男の子だったの。体の工事は 全部終わっているのだけど、戸籍はまだ男のまま。 私みたいな人がいること、知ってるよね」 トモにいきなりはわからなかったと思いますが、美しく、やさしく、料理が 上手で叔父の大事な人。まあ...

「いただきます」

〜彼らが本気で編むときは、④〜

「いただきます」   これまたフツーのセリフ。でもトモにとっては別世界。 食卓には揚げたての唐揚げ。サラダ。吸い物。色とりどり。 トモが家で見たこともない夕食です。 「食べる」は荻上作品で大事な役を果たします。 料理に語らせるフードスタイリストは飯島奈美。 「めがね」の食卓も彼女でした。...

「ただいま」「おかえり」

〜彼らが本気で編むときは、③〜

「ただいま」「おかえり」   「ただいま」とマキオ。 「おかえり」と声が返る。ドキドキしているトモに 「いらっしゃい、トモちゃん。リンコです。どうぞ」 低い、やさしい声で、生田斗真登場! これも荻上作品の特徴ですけど、日常やりとりする言葉がスンナリ セリフになっています。 このシーンも...

実は一緒に住んでいる人がいる

〜彼らが本気で編むときは、②〜

実は一緒に住んでいる人がいる   川べりを自転車を押して帰りながら 「実は一緒に住んでいる人がいる」とマキオが言う。 トモは(自分は邪魔者)と感じ、緊張する。 「とても大事にしている人なんだ。姪が来ると言ったら喜んでた。 でも、なんていうか、変わっている人で…」 具体的な情報を与えられな...
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また?

〜彼らが本気で編むときは、①〜

また?   トモは11歳。 叔父のマキオは書店のレジをしている。トモの母ヒロミはマキオの姉だ。 コミックをレジに持ってきた姪に叔父は「また?」と訊く。 姉は度々男をつくって家を出て行くからだ。 「まったく、どうしようもない人だなあ」 マキオはトモを連れて帰ることにする。 「どうせまたふ...

「SOU!ルーム〜衛澤さんのちょっとええやん」VOL.26

■理髪店の謎  10年ほど前は仕事の間中がぶがぶ飲んでいたコーヒーを何故かほとんど飲まなくなった衛澤です御機嫌よう。  みなさん、定期的に頭髪を整えるために理髪店なり美容院なりにお出掛けかと思いますが、インターネットをご利用のお若い方などは性別に関わらず美容院をご利用の方が多いのでしょうか。    前回は髪の話...

かわいそうなイヴ

〜サンローラン⑪〜

かわいそうなイヴ   モデル二人が撮影のためポーズをとっています。 一人は服を着て、一人は全裸です。 「ダーリン、イヴはどこ?」「知らない。香水の名前でしかないのかも」 サンローランがあまり姿を見せないので、サンローランなんて、 香水の名前じゃない? と彼のモード界からの消滅を匂わせてい...
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慎み深さがとてもいい

〜サンローラン⑨〜

慎み深さがとてもいい   「君が喜ぶかと思って」ピエールが一枚の絵を持ってきます。 「有名な画家じゃないが、プルーストの寝室を描いた絵だ」 サンローランは一目見て気に入ります。 「慎み深さがとてもいい。部屋だけでなく、画家自身も。テーマから逸脱せず とても忠実に描いている。この絵の中に入...