Diversity Studies

LGBTシネマ365日別冊 1日3分「ゲイ映画のキメ台詞」

カミーラ、帰ってきたのね

〜二度と見たくないゲイ映画の傑作「マルホランド・ドライブ」⑫〜

カミーラ、帰ってきたのね妄想の覚めた世界にベティはいます。本名はダイアン。「カミーラ」はリタの現実の名前です。ダイアンとリタはどちらも女優の卵でした。未来を夢見るふたりは愛し合うようになった。先に主役をつかんだのはカミーラで、一向に芽が出ないダイアンはカミーラの主演映画に端役で使ってもらっていた。カミーラはダイアンとの...
LGBTシネマ365日別冊 1日3分「ゲイ映画のキメ台詞」

ベティ、ベティ、どこへ行ったの?

〜二度と見たくないゲイ映画の傑作「マルホランド・ドライブ」⑪〜

ベティ、ベティ、どこへ行ったの?ベティとリタはクラブから帰ってきました。すぐそばにいたベティの姿が見えません。「ベティ、ベティ、どこへ行ったの?」リタは部屋中を探す。ベティのバッグには小さな青い鍵が。青い小箱が落ちていた。鍵で箱を開ける。スクリーンにぐんぐん広がる黒い闇。文字どおりベティを飲み込んだ溶暗です。 ...
LGBTシネマ365日別冊 1日3分「ゲイ映画のキメ台詞」

以前にも増してあなたを愛している

〜二度と見たくないゲイ映画の傑作「マルホランド・ドライブ」⑩〜

以前にも増してあなたを愛しているステージではロスの「泣き女」が歌っています。「あなたを忘れたと思っていた/以前にも増してあなたを愛している/あなたの愛は冷めてしまった/だからわたしは/あなたを慕って泣きつづけるだけ」客席のベティとリタの頬をとめどなく涙が流れる。歌は愛の展開を告げています。リンチの挿入歌のうまさは天下一...
LGBTシネマ365日別冊 1日3分「ゲイ映画のキメ台詞」

これらは何もかもまやかしです

〜二度と見たくないゲイ映画の傑作「マルホランド・ドライブ」⑨〜

これらは何もかもまやかしです夜中の2時、リタはベティを急がせ、クラブ「シレシオン」に行きます。客席はちらほら。リタとベティは一心にステージを見つめる。司会者が現れ、「これらは何もかもまやかしです」映画はいよいよ中枢へ。虚無と狂気と官能の世界。リンチが手の内を見せようとしています。 (「マルホランド・ドライブ」...
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あなたに恋したの。あなたが好き。

〜二度と見たくないゲイ映画の傑作「マルホランド・ドライブ」⑧〜

あなたに恋したの。あなたが好き。リタは死体が自分と何か関係あるに違いないと思い、ショックを受けます。マンションに帰っても動転が静まらない。シャワーを浴びて寝ようとします。「ソファでなく、ここで寝たら」とダイアン。ベッドインしたリタはフルヌード。「一緒にいたい」とベティが囁き、上のセリフ。もちろん、なるようになります。&...
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ダイアンは17号室よ、最近見ないけど

〜二度と見たくないゲイ映画の傑作「マルホランド・ドライブ」⑦〜

ダイアンは17号室よ、最近見ないけど喫茶店でリタが「ダイアン」という名前に聞き覚えがあると言いました。ベティはそれがリタの名前かも知れないと思い、電話帳で「ダイアン・セルフィン」という名前を見つけ、リタを連れて書いてある住所をたずねます。同じ敷地に部屋を借りている若い女性が、「ダイアンなら17号室よ」と教えます。鍵のか...
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優秀な監督に紹介するわ

〜二度と見たくないゲイ映画の傑作「マルホランド・ドライブ」⑥〜

優秀な監督に紹介するわベティがオーディションを受けました。監督、脚本、有名な女優まで同席し、ベティの演技を絶賛します。「すごい新人だ、どこで見つけた」と口々にベタボメ。女優はベティを脇に呼び、「もっと優秀な監督に紹介するわ」とまでいいます。ベティはリタと約束があるので、早々に切り上げて帰ります。夢まで見たオーディション...
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ありがとう、ダイアン

〜二度と見たくないゲイ映画の傑作「マルホランド・ドライブ」⑤〜

ありがとう、ダイアンベティとリタが喫茶店に入りました。ウェイトレスが注文をききに来る。名札に「ダイアン」とあります。ベティは「ありがとう、ダイアン」と呼びかける。「ダイアン」という名前はとても大事です。リンチの正気と狂気、夢と現実の臨界をかき乱す手法がじわじわ浸透してきていますが、まだまだ序の口。リンチはちゃんと「ダイ...
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これはあなたのよ。何かわかるかも

〜二度と見たくないゲイ映画の傑作「マルホランド・ドライブ」④〜

これはあなたのよ。何かわかるかも「自分が誰かわからないのよ」と不安がるリタに、ベティはバッグを渡し、「これはあなたのよ。何かわかるかも」と開けさせます。中には大金が。札束を取り出すと、底に小さな青い鍵があった。「青い鍵」こそ、すべての事実を明らかにするこの物語の大事なキーです。でも先を急がず、リンチの語り口に任せてつい...
LGBTシネマ365日別冊 1日3分「ゲイ映画のキメ台詞」

わたしはリタよ

〜二度と見たくないゲイ映画の傑作「マルホランド・ドライブ」③〜

わたしはリタよもう一人の主人公、リタ(ローラ・ハリング)が登場します。交通事故で彼女は記憶を失い、偶然入り込んで眠ってしまった部屋がベティの叔母のマンションだった。やってきたベティは先客がいるのに驚く。事情を聞いて、気の毒に思い、リタが記憶を取り戻すのに力を貸す。ベティは自分が女優志願でオーディションを受けること、「ス...