Diversity Studies

「今日は書く?」「いいえ」

〜「コレット」㉘〜

  「今日は書く?」「いいえ」   コレットはストライキ。執筆拒否です。 ウィリーは気が気ではない。 「今日は書く?」「いいえ」「でも書かないと」(困るのだ) 「マイムの練習をするの」 「素敵な趣味だが君はサラ・ベルナールじゃない。 場末の演芸場で披露して叩かれるだけだ」 ...

一体、何を着ている!

〜「コレット」㉗〜

  一体、何を着ている!   オフィスに現れたコレットにウィリーは目を剥く。 「一体、何を着ている!」 コレットはビシッとスーツを決めてきたのだ。 「ミッシーのよ」 「逮捕されるか、乱暴されるぞ」(かっこいいのに) コレット耳を貸さず 「次のクロディーヌは連盟にしたい。みな...

本当の自分を示したかった

〜「コレット」㉖〜

  本当の自分を示したかった   コレットはミッシーに質問する。 「あなたはズボンを穿くのに葛藤がなかった?」 「ある日兄の制服を着たらすっきりした。ホッとできた。 本当の自分として生きられることを示したかった。 君はウィリーに女学生の格好をさせられている。 それで幸せかい?...

「一つ足りないだろ」「何それ」

〜「コレット」㉕〜

  「一つ足りないだろ」「何それ」   ウィリーはこういう言い方をします。 「ミッシーは感じのいい人だが、彼女の性別を表す言葉がない。 君は満足のようだが、一つ足りないだろ」 「何それ」 コレットの答えは続くシーン。情熱的にどちらもが求め合う。 性別を表す言葉などなくとも愛を...

ともに永く歩めるよう祈るわ

〜「コレット」㉔〜

  ともに永く歩めるよう祈るわ   コレットが手紙を書いています。 「ミッシー。ともに永く歩めるよう祈るわ。 あなたのような人に初めて出会った。 強くて繊細、上品なのに単刀直入、控えめなのに勇敢。 真の意味で紳士だわ」 よほどフィーリングがあったのでしょう。 ミッシーは、本...

いや、書いたのは君だよ

〜「コレット」㉓〜

  いや、書いたのは君だよ   ミッシーはコレットの真の理解者だった。 「君が成し遂げたことは素晴らしいよ。新たな女性を生んだ。 少女と大人の間に入る女に声を与えた」 「ウィリーがね」 「いや、書いたのは君だよ。君と出会った時わかった」 コレットは嬉しかった。 「そうよ、私...

ベルブッフ侯爵夫人もいるぞ

〜「コレット」㉒〜

  ベルブッフ侯爵夫人もいるぞ   パーティーの会場に水際だって貴族的な男性が座っていた。 「ベルブッフ侯爵夫人もいるぞ」 「通称ミッシーだ。彼女が現れるなんて」 「女性なの?」コレットの目がピカッ。 「ナポレオン妃とロシア皇帝の血を引いているから男装が許される」 「魅惑的ね...

あの本は処分される

〜「コレット」㉑〜

  あの本は処分される   訪問しようとして、夫人の部屋を見上げたコレットは窓に夫の姿を見た。 いつの間に、あいつ。 怒り心頭。階段を駆け上がりドアをガンガン。 三角関係が発覚。 「穏やかな解決は無理なのね」と夫人。 事情を知った夫人の夫は出版元に金を払い 「あの本は処分さ...

綺麗な歯をしている

〜「コレット」⑳〜

  綺麗な歯をしている   大邸宅です。螺旋階段を上がり夫人の部屋に入るコレット。 言葉は不要。 コレット「目をそらさないで私を見て。あなたを見る私を」 大胆に向き合う。 夫人「綺麗な歯をしている」 コレット「ワニみたい?」 まさに肉食系のお二人の行為でありました。 帰っ...

まあ、髪が…直った

〜「コレット」⑲〜

  まあ、髪が…直った   夫人のテーブルに座ったコレットは 彼女の額にかかる巻き毛に指を触れ「まあ、髪が…直った」 無言の微笑が交わされる。 夫人は軽く挨拶をして去る。 「招待を受けたのは君だ」とウィリー。 「行くべき?」 「もちろん」 「かまわない?」 招待を受ける...