醜い芸術なんてものは存在しないよ
アデルとエマに感心するのは、このふたり、ものすごく勉強好きなのです。
アデルはパリの名門、パスツール高校に学び、エマは高校時代にサルトルを
読破した硬派。エマが美大生だと知り、アデルは「どうして美術というの?」と質問した。
美しくない、醜い芸術もあるのではないかと。
エマは「美しいとか、醜いというのはその人の主観だから。
装飾美術とか、工芸美術はあるけど、醜い芸術はないよ」と自分の考えを述べます。
アデルは同級生たちからでは得られないエマの会話のレベルに、
好奇心を抑えきれない。エマといるのが楽しくなる。