あのことを話すときかもしれない
アガサの弟ベンジーも悪夢にうなされる強い抑圧を抱えています。
ベンジーのセラピストが言う。
「あのことを話すときかもしれない」
「姉のこと?」「ええ」
「姉はいつも僕と結婚したがっていた。そうやって遊んでいた。
両親がパーティに行った夜、6歳か7歳だった。
結婚ごっこをして、姉が薬をくれた。ヴィタミンだとかなんとかいって。
気がつくと病院で洗浄されてた。それ以来、姉と会っていない。
両親は姉の話をしない。これからも」
秘密に満ちた家族です。ミステリーの度合いが深まっていきます。