はい、久しぶりに会って
バーでユンヒがカウンターに座り一人で飲んでいる。
バーテンが話しかける。
ユンヒが日本語で答える。
「小樽にはなんで?」
「私の友達が住んでいます」
「お会いになりましたか」
「はい。久しぶりに会って、おいしいものを食べたり
散歩したり、家にも遊びに行ってきました」
顔をそらしたユンヒの目に涙が流れた。
それらはユンヒがジュンに会えたならと考えていたことだ。
会える時が来たはずなのにあえていない。
「はい、久しぶりに」と答えたユンヒの胸中が切ない。
〜「ユンヒへ」〜