1944年ヘルシンキ
第二次世界大戦の終戦間際、廃墟となったヘルシンキ。
トーベは防空壕でイラストを描いていました。
「ムーミントロールとママは森の深いところにやってきました。
静まり返り枝の隙間から暗闇が見え、日が暮れたようです」
トーベは30歳独身。
画家の母と彫刻家の父という芸術家一家に生まれ、
ハイハイしながら、歩くより先に描くことを覚えました。
本作は「ムーミン」生みの親、トーベ・ヤンセンの半生です。
トーベは自分の作品に人気があるのは
「スクルット」(ひとりぼっち)を書いているからではないかと
言っています。人の輪に入れず幸福な時もどこかに恐怖感がある。
作品の中にはホラーみたいな絵があります。
北欧の深い森と静寂が形成した心象風景と思えます。
〜「TOVE トーベ」〜