「ママ何これ?」「誕生日よ!」
例によっていちばん遅く、のっそりとキャスが朝食の
テーブルにつく。
目の前に綺麗なパッケージ。
「ママ、何これ」「誕生日よ!」「怒るな」とパパ。
「誕生日を忘れた? パーティーとかお友達に会うとかは?」
「友達はいない」
「キャス、自分がどれだけ異常かわかっている?
30になって親と一緒に暮らしている、
ニーナと医大を中退し、コーヒー店で働いている、
朝まで出掛けて何やってんだかわからない、
彼氏も恋人もナシ!
友達に聞かれてもあなたのことは答えられない!」
ママの剣幕にパパがとりなす。
「プレゼント、開けてみろよ、キャス」
さて、中身は?
〜「プロミッシング・ヤング・ウーマン」〜