俺たちはロンドンでも殴られ

 

俺たちはロンドンでも殴られ

 

歓迎会は惨憺たるものでした。

マークの挨拶に村人は冷たい視線。

「僕らは皆さんの力になりたかった」というマークに

一人席を立ち、二人立ち、会場は閑散。

控え室に引き上げたメンバーはため息をつく。

「俺らはロンドンでも殴られ、ウェールズでも殴られ…」

ゲイは拳によって、あるいは言葉によって「殴られる」のが普通だと

受け止められていた時代なのです。

一人が声を上げる。

「僕はここに残る」「逃げも隠れも言い訳もしない」「私も」。

でも彼ら自身だって気がついていなかった。

ここから歴史が回り始めた音に…

 

 

(「パレードへようこそ」 )

 

bn_charm