相手の男の快楽のためにのみ

相手の男の快楽のためにのみ存在する

 

「相手のためにひたすら尽くすのはカタルシスだ。

すべての責任を放棄し、命令で動き、自ら決断することは何もない。

相手の男の快楽のためにのみ、存在するのだ」

ここでいう相手とはベイコン自身のこと、つまり、

ジョージはベイコンの快楽のためにひたすら尽くす、

ベイコンの命令で動き、自ら決断することはない、忘我であり、

陶酔であり、カタルシスだ…

こんな都合のいい理屈ってあるのでしょうか。

「限りなく愛は奪う」ってこのこと?

それにしても調子のいい言い草じゃない?

 

(「愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像」)

 

 

bn_charm