ゲイ映画のキメ台詞

「僕だよ」

〜美しき男子〜ロバート・パティンソン⑩〜

「僕だよ」「ロルカがいま取り組んでいる作品は衝撃的だよ」とダリがブニュエルに言う。ブニュエルはロルカの軸足が保守的で叙情的だと思っているから、「題材はなんだ、蝶か、家族か、神か」とかぶせる。「僕だよ」とダリ。ブニュエルはダリとロルカが愛し合っていることに気づく。「僕だよ」という答えは、いかにもダリらしく、しかも「衝撃的...

じゃ、失礼するよ

〜美しき男子〜ロバート・パティンソン⑨〜

じゃ、失礼するよダリはロルカに告げます。「パリへ行くよ。ルイスに会う。紹介してくれるのだ、ピカソや、シュルレアリスムの人たちを」ダリのひねりあげた口髭はパリ時代からのものです。それでなくとも派手なダリの行動はたちまち注目を集め、画商の注文がくるまでになります。  (「天才画家ダリ 愛と激情の青春」)...

新しい靴は苦手だ

〜美しき男子〜ロバート・パティンソン⑧〜

新しい靴は苦手だロルカとダリの道が分かれるときがきます。ロルカは自分の描くものがフランスで通用するかどうか、危惧します。彼はスペインの、ベガと言われる肥沃な大地で幼少期を過ごしました。スペイン語でしか、自分の詩はわからないと思う。ロルカの回想です。「近所の村で騒動が起きた、治安警察が村人を皆殺しにしたと噂が入る。僕を囲...

「ダリの声はオリーブ色、か」

〜美しき男子〜ロバート・パティンソン⑦〜

「ダリの声はオリーブ色、か」ロルカがダリに自作の詩を朗読します。「ダリの声はオリーブ色、か。誰もが君の詩を讃えるよ。もう一度自転車のところを読んでみて」とダリが注文する。「サンゴと貝殻の自転車に乗って、君と歌う海の妖女をたたえよう…僕が歌いたいのは、暗い金色の時間に、ふたりを導いた共通する思いだ。僕らを盲目にする光は、...

お前の絵でパリを熱狂させろ

〜美しき男子〜ロバート・パティンソン⑥〜

お前の絵でパリを熱狂させろパリに出ることはブニュエルの長年の夢でした。彼は一足先にマドリードを後にします。ブニュエルはなかなかいい奴でして、友情に厚い。パリでシュルレアリズム運動に触れ、時代の息吹をまともに感じます。ダリに「お前の絵でパリを熱狂させろ」とけしかける。「人並み以上に成功したいと思うなら、作品でも私生活でも...

あの日から僕のすべてが分裂した

〜美しき男子〜ロバート・パティンソン⑤〜

あの日から僕のすべてが分裂した激情に駆られ、ロルカは夜の海でダリにキスする。「二人で過ごした日から、僕のすべてが分裂したようだ」創作に劇的な刺激を得たのはダリも同じで、「潜在意識が野獣のように頭をもたげる」ロルカは「心の海に触れると、詩はひとりでに言葉を紡ぐ」ふたりの感性が響き合っています。 (「天才画家ダリ...

西風に乗り、黒衣の天使は飛んでいく

〜美しき男子〜ロバート・パティンソン④〜

西風に乗り、黒衣の天使は飛んでいく砂浜の岩場で、ロルカの膝に頭を乗せてダリが目を閉じている。ダリの白い太腿がエロチックです。ロルカは一心に詩を書きつける。夜になれば男たちは海に潜り、手をつないで泳ぐ。水面に浮かびあがったダリが指先をかざすと、水と月の光が滴り落ちる。 (「天才画家ダリ 愛と激情の青春」)&nb...

お前は文学、俺は映画の世界へ

〜美しき男子〜ロバート・パティンソン③〜

お前は文学、俺は映画の世界へ「だれだ、ダリを連れてきたやつは」ブツブツ言いながら学生たちが酔いつぶれたダリを部屋に運ぶ。ダリを寝かしつけ、ロルカとブニュエルは会館の屋上に上がり、夜明けのマドリードを見下ろしながら、夢を語る。ほとんどの学生が、大学時代に同じような経験をします。飲み明かした夜、夜明けの薄明、煙草の匂いのす...

「天才とは?」「僕自身」

〜美しき男子〜ロバート・パティンソン②〜

「天才とは?」「僕自身」「ブラボー!」学生会館にはルイス・ブニュエルがいました。後年ダリとシュルレアリスム映画の傑作とされる「アンダルシアの犬」を撮ります。ルイスはダリに「君の絵の題材は?」と訊く。「反芸術思想、無政府主義、天才の創造物」「天才とは?」「僕自身」「ブラボー!」ルイスは陽気な性格だからよかったものの、普通...

海辺の日、君は「小さな灰」を描きー

〜美しき男子〜ロバート・パティンソン〜

海辺の日、君は「小さな灰」を描き、僕の名を絵に刻んだ時代は1922年、舞台はマドリードの学生会館で、ダリとロルカは出会います。詩人と画家が主人公の作品ですから、やたら綺麗なセリフが登場します。冒頭「海辺の日」とは、ロルカがダリとスペインの北、カダケスに旅行し、創作にふけった日々。波打ち際で焚き火を炊き、夜の海を泳ぐ美し...