Diversity Studies

ねえ、オッパイ触ってみたい

〜彼らが本気で編むときは、⑬〜

ねえ、オッパイ触ってみたい   トモがリンコに垣根を感じなくなりました。 「ねえ、オッパイ触ってみたい」 「いいよ。本物よりちょっと固いらしいよ…どう?」 「う〜ん、固めかも。でもちょっと気持ちいい」 ほのぼのすぎて笑っちゃう。さわる、におう… 感じることに言葉はいらない。荻上監督、五感...

男とか女とかどうでもよくなる

〜彼らが本気で編むときは、⑫〜

男とか女とかどうでもよくなる   「母さんは姉ちゃんにきびしかった」とマキオ。 「嫌いだったの?」とトモ。 「親子でも人対人なんだ。どうしても気が合わないってことはあるんだよ。 それはキライということじゃないと思う。僕だって母親の愛情が重たくてどうしたら家を出られるか、 そればかり考えてい...

親子でも人対人なんだ

〜彼らが本気で編むときは、⑪〜

親子でも人対人なんだ   「母さんは姉ちゃんにきびしかった」とマキオ。 「嫌いだったの?」とトモ。 「親子でも人対人なんだ。どうしても気が合わないってことはあるんだよ。 それはキライということじゃないと思う。僕だって母親の愛情が重たくてどうしたら家を出られるか、 そればかり考えていたよ」 ...

つけてみて

〜彼らが本気で編むときは、⑩〜

つけてみて   母親が毛糸で作ってくれた「ニセチチ」が出来上がった。 「つけてみて」 リンは学生服を脱ぎ、嬉々としてブラジャーをする。 フミコはちょこちょこ手直しをしながら「これ、入れてみて」 ブラジャーの中に詰め物をする。 「本物は無理だけど、とりあえずニセチチで、と」 ブラジャーを...

お母さん、オッパイがほしいの

〜彼らが本気で編むときは、⑨〜

お母さん、オッパイがほしいの   回想場面です。 中学生の制服を着たリンが 「お母さん、オッパイがほしいの」と母親に訴える。 フミコ、驚かず「そうだよね。リンちゃん、女の子だものね」 自分のセクシュアリティを持て余し、さめざめと泣く息子に 「泣かなくていいの。何も悪くないのだから」 い...

最初のオッパイは私が作ったの

〜彼らが本気で編むときは、⑧〜

最初のオッパイは私が作ったの   リンコの母フミコとトモの対面。 フミコは一人息子のトランスという宿命を厳粛に受け止めている。 世間からどんな目で見られるかも知っている。だから常に臨戦態勢だ。 強く、やさしい母親である。なんでもズケズケ言う。 「あの子の最初のオッパイは私が作ったの。 た...

ボクはどうなっちゃうんだろう

〜彼らが本気で編むときは、⑦〜

ボクはどうなっちゃうんだろう   トモの同級生、男子のカイは、男の子が好きだ。 教室の窓から校庭を見ながらトモに話しかける。 「赤いシャツの人、いるでしょ。彼のことを考えるとこのへんが もやもやするんだ。ボクはどうなっちゃうんだろう」 カイの不安に対して、トモは軽はずみな対応をしていません...

さわってみる? どうぞ

〜彼らが本気で編むときは、⑥〜

さわってみる? どうぞ   トモの視線が胸に注がれているのに気づいたリンコは微笑み 「200CCずつ。Eカップ。さわってみる? どうぞ」 さわりたいが、まだそこまでトモはリンコに近づけない。 「いいです」と言って下がる。リンコも無理押ししない。 時間をかける、はこれまた荻上作品の鉄則。 ...

生まれたときは男の子だったの

〜彼らが本気で編むときは、⑤〜

生まれたときは男の子だったの   「マキオから聞いた? 私のこと。生まれた時は男の子だったの。体の工事は 全部終わっているのだけど、戸籍はまだ男のまま。 私みたいな人がいること、知ってるよね」 トモにいきなりはわからなかったと思いますが、美しく、やさしく、料理が 上手で叔父の大事な人。まあ...

「いただきます」

〜彼らが本気で編むときは、④〜

「いただきます」   これまたフツーのセリフ。でもトモにとっては別世界。 食卓には揚げたての唐揚げ。サラダ。吸い物。色とりどり。 トモが家で見たこともない夕食です。 「食べる」は荻上作品で大事な役を果たします。 料理に語らせるフードスタイリストは飯島奈美。 「めがね」の食卓も彼女でした。...