Diversity Studies

家族だもの、愛している

〜 「ボーイズ・オン・ザ・サイド」29

家族だもの、愛している   ロビンが階段に座ってジェーンを待っていた。 「言っておくけど、まだあなたを許していないわ。 でもホリーを助けるのは別問題よ。 私も証言するわ。 私はホリーに責任があるの。あなたのこともよ。 家族だもの、愛している」 ロビンは痩せ青ざめ...

あなたは同性愛者ですね

〜 「ボーイズ・オン・ザ・サイド」28

あなたは同性愛者ですね   裁判が始まった。ジェーンが被告側の証人に立った。 検察の態度も質問も、初めから差別的だった。 「あなたと被告は特別な関係ですか。 失礼、どんな関係ですか。恋愛感情がありますか。 あなたは同性愛者ですね」。 殺人事件の審議より「同性愛者」を興...

未来の妻だからね

〜 「ボーイズ・オン・ザ・サイド」27

未来の妻だからね   エイブがホリーを逮捕した。驚くロビンに 「ピッツバーグの件を彼女から聞いた。 僕は警官だ。正直でありたい。 僕は彼女を守る。未来の妻だからね」 ジェーンが来た。エイブが知らせたのだ。 手錠をはめられジープで去るホリー。 証拠となったのはホリ...

結婚しよう、明日にでも

〜 「ボーイズ・オン・ザ・サイド」26

結婚しよう、明日にでも   エイブはホリーとの結婚を真剣に考えていた。 「結婚しよう。明日にでも」 「できないわ。彼は消えたわ。地下2メートルに」 ホリーは事件の顛末を打ち明ける。 「偶然の事故なのよ。殺したにしても正当防衛よ。 殺意はなかったの」 エイブ。名は...

男と寝れば死を忘れるとでも?

〜 「ボーイズ・オン・ザ・サイド」25

男と寝れば死を忘れるとでも?   祭りの夜、アレックスとうまく行ったかとジェーンが訊く。 庭いじりをしながらロビンは不機嫌を隠そうともせず 「私がHIV陽性だと教えたのね。男と寝れば死を忘れるとでも? 恐怖を思い出させるだけよ。アレックスもホリーも赤ん坊も、 命あるものすべ...

愛していると言ったのに

〜 「ボーイズ・オン・ザ・サイド」24

愛していると言ったのに   恋愛経験はあるがロビンはどことなく寂しげだ。 「別れて初めて、あれが最後のセックスだったとわかって 寂しくなるのよ。そうわかっていればもっと大切にしたのに」 ジェーンは黙って聞いている。 気を取り直すように「部屋に小包が」と言った。 ジェー...

ジェーン誕生日おめでとう

〜 「ボーイズ・オン・ザ・サイド」23

ジェーン誕生日おめでとう   3ヶ月後、ロビンは退院し、3人はツーソンに落ち着きます。 ホリーのお腹は大きくなっている。 ジェーンはクラブで仕事に就いた。 今夜はジェーンの誕生日だ。驚かそう。 ローソクを立てた大きなケーキを運び込む。 「誕生日おめでとう」和気藹々の場...

カーボーイブーツと馬を

〜 「ボーイズ・オン・ザ・サイド」22

カーボーイブーツと馬を   とんでもない質問だけど、ここは一体どこかと ジェーンがロビンに訊く。 「ツーソンよ」 「アリゾナの? マジ? それじゃカーボーイブーツと馬を飼わなきゃ」 ジェーンはそんな言い方で、 自分がロビンと一緒にとどまる意志を教えました。 ...

今いる場所にいることよ

〜 「ボーイズ・オン・ザ・サイド」21

今いる場所にいることよ   どこか痛むのかとうろたえるジェーンに 「私には行き場がない」暴れながらロビンが言う。 「行き止まりなのよ!」 死が迫ってくるだけ、逃げ場はない、どこにも行き場がない。 ジェーンが静かな声で言う。 「行き場がない時は、今いる場所にいることよ」...

私が白人だから?

〜 「ボーイズ・オン・ザ・サイド」20

私が白人だから?   「なぜ私は対象じゃないの」とロビンが食い下がります、 というより「対象じゃない」と言われたことが 寂しそうなのです。 「私が白人だから?」 「カーペンターズが好きだからよ。安心して」 ロビンはちょっと笑い、母親に連絡してくれと頼みます。 「...