クリスタのことは忘れるの
将来性のある指揮者だったと泣くフランチェスカに
「クリスタのことは忘れるの」
将来性があるのはあなたもだと、ターはフランチェスカを
落ち着かせて帰します。
でも読み誤っていた。
彼女はターが考えているよりもっと強く
クリスタと結びついていた。
クリスタが命を絶ったのは、ターが再々の懇請を退け、
彼女のために何の労も取ってやらなかったからだ。
クリスタは言ったものだ。「あの女に良心はあるの?」
フランチェスカの悲しみは、怒りと復讐に向かう。
〜「TAR ター」〜