「彼女は?」「トラブった」
エリオット・カプランとターの昼食。
「ジュリアードでも教えることになった」とター。
「アメリカ最高の音楽学校だ。志望者が殺到する」とカプラン。
カプランはユダヤ人の実業家だ。
彼の支援でターは女性指揮者育成プログラムを立ち上げた。
さらに志望者が殺到するだろうと喜ぶ。
ターの最大の後援者だ。
「順調にオケに修了生を送り込んでいる」と言うターに
「彼女は?」クリスタのことだ。
「トラブった」とター。
「父親が銀行家だ」
寄付に影響しないかと、カプランが憂慮する。
〜「TAR ター」〜