原因は君だよ
「何が原因だ」
「君だよ」
「僕が? 楽しかっただろ」
「まさにそれが問題なのだ。
君はすごく楽しんでいる。僕も、だった。今は違う」
アレックスは混乱します。
無理もない、まだ16歳です。
「早く言ってくれれば僕も考えたのに」
こうなる前に言ってくれれば、早く教えてくれれば。
こんな事態は避けられたのに。
別れがきた恋人たちの多くがそう言うかもしれない。
ダヴィドは否定する。
「問題は君自身だよ。君といるのに飽きたんだ。
楽しかったよ、最高だった。でも僕は変化が欲しい。
いろんな相手と遊びたい。ひとりじゃ物足りないのだ」
僕の存在の全否定じゃないか。アレックスは唖然。
〜「Summer of 85」〜