さよなら、ミス・ブレンダ
さよなら、ミス・ジャスミン
来た時と同じいでたちで、重いトランクを下げ黒いスーツを着て、
ジャスミンは別れを告げた。
「さよなら、ミス・ブレンダ」
「さよなら、ミス・ジャスミン」
ブレンダの言葉づかいは丁寧に、おしゃれにもなり、
罵ることも家族に当たり散らすこともなくなっていた。
ジャスミンは明るく寛容で、きれい好きで、
人を助けることが好きだった。
彼女の話は面白く、人は癒された。
ブレンダは今にして、ジャスミンを失う寂しさが応えた。
〜「バグダッド・カフェ」〜