結婚を拒否している
母親の伯爵夫人に会う。
「娘の結婚相手はミラノの人よ。
あなたの描く肖像画が気に入ればミラノに輿入れする。
前に男性の画家が来たけど、娘は顔を隠して一度も見せなかった」
「何か理由が?」
「結婚を拒否しているから肖像画を描かせない。
だからあなたは画家じゃなく、散歩の相手と思わせてある」
画家に顔も見せない令嬢をどうやって描く?
それにかなりの結婚拒否症らしい。
しかし画家として自立したマリアンヌは、
世間の言いなりになりたくない令嬢の気持ちがわかる気もする。
とにかく会ってみることだ。
〜「燃ゆる女の肖像」〜