泣いたのね
アンとリー・ミンが食堂で食事しています。
周囲は男性ばかり。盗みみるように伺うのは、女性が外食する習慣が
ないからでしょうか。
それとも女性二人だけというのが異様な光景なわけ?
よくわかりませんでしたが、二人は気にせず食べる。
「餓死寸前よ」とアン。「二日も絶食したの。すごいでしょ」
子供っぽい自慢にリー・ミンは取り合わず
「泣いたのね。見てわかるわ」
リー・ミンはアンの指を唇に持っていく。
いるだけでジロジロ見られるくらいだから、かなり大胆な仕草では?
〜「中国の植物学者の娘たち」〜