本日中に宮廷からお立ちのきを

 

本日中に宮廷からお立ちのきを

 

侍従が告げる

「陛下が鍵を返却せよと。そして本日中に宮廷からお立ち退きを。

拝謁は許可なさらぬそうです」

サラは閉ざされた扉越しに訴える。

「手紙は一通残らず燃やしたわ。私はもう戻らない。

アビゲイルはあなたを愛していない」

「彼女は私に何も求めないわ」

「何も求めないのに上流の身分と年間2000ポンドを?

ハーリーも手なづけたわ」

「彼女のように愛してよ」

「嘘をつけと。あなたは天使のようだと? 

違う、あなたはアナグマよ」

サラも頑固ですね。

でも女王は天然かもしれないが凡愚ではない。

どこかでサラという人物を信頼していた。

勝利に酔ったアビゲイルは乱痴気騒ぎ、最後のトドメを刺そうと

サラが公金を横領した疑いがあると女王に吹き込みます。

 

 

(〜「女王陛下のお気に入り 」〜 )

 

 

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