アナグマみたい
「ロシア大使に会うのよ」アン女王は機嫌がいい。
「その化粧は?」と一瞥してサラ。
「印象的でしょ。どう?」
「アナグマみたい。見てごらんなさい」鏡を突きつけ
「そんな顔でロシア大使と会う? 私に任せて。部屋に戻って」
アン女王は天然ですが、もともと備わった威厳があります。
サラにだけは幼い顔を見せる。
オリヴィア・コールマンはしょげきった女王を、ある時は不信の女王を
ある時は孤独の女王を、見事な表情で演じ分けますが、
この時は叱られた子供のようにしょぼん。
…でも本当にアナグマみたいでした。