美しさだけではない、他の何かに惹かれるの。
あなたの欠点こそ最高なの。
完璧でないものを愛するの。
うだつのあがらない現状を、女とセックスでやり過ごしているグザヴィエが、スパニッシュ・アパートメントの仲間の一人だったウェンディにいう。
「僕は地球上でいちばんダメな男だ」。
ウェンディはDVのヒモ男で苦労した。「あなたはわたしにとって完璧な人よ」
そういうウェンディに「なぜ君はやさしいんだ」とグザヴィエ。
「あなたもたくさんの欠点を抱えている。誰でもそうよ。今までわたしが付き合っていた男に比べたら、あなたは楽園よ。だからわたしにとってあなたは最高よ。あなたの欠点こそ、最高なの。多くの女性はみな美しいものに夢中になる。みんなそれしか見ない。でもわたしはちがう。美しさだけではない、他の何かに惹かれるの。完璧でないものを愛するの」
ウェンディに扮したのはケリー・ライリー。グザヴィエと別れ、孤独を抱いて彼女が歩く、黄昏のロンドンはこの映画必見のシーンです。