ゲイ映画のキメ台詞

ドリアン・グレイよ

〜カリスマ・ヒーローでいこう〜

  「ドリアン・グレイよ」 人の悪いオスカー・ワイルドは、ドリアン・グレイは美貌であるばかりか、複雑で繊細で悪魔的な人物だと、世界中の読者に刷りこみました。 おかげで、彼の実相ときたら、受け取る人の解釈しだいという、やたら幅広いところがじつにいい。 「暗いな〜。どうしたん?」ときかれた...

あなたの声はパリの魂よ

〜くどき上手のほめ方〜

  「あなたの声はパリの魂よ」 1947年、ピアフのニューヨーク公演。 レストランでマレーネ・ディートリッヒがピアフのテーブルに来ていう。 「今夜あなたの歌を聴いて、心の旅ができたわ。パリの街かどや空。あなたの声はパリの魂よ。パリを旅して涙がこぼれたわ」 この初対面で、ピアフはディートリ...

私と結婚することを忘れたの?

〜ユーモラスな念の押し方〜

  「私と結婚することを忘れたの?」 「オルランド」はヴァージニア・ウルフの創ったピーターパンみたいなもので、男にもなれば女にもなった、地球人というより異星人です。 ひたすら恋に一途。婚約者がいながらロシアのお嬢さんにのぼせ、「ばかばかしい婚約のことは忘れます」などと放言する。 婚約者は、オルランドが...

「いただけます?」「もちろん」

〜落としたいとき〜

  「いただけます?」「もちろん」 タキシードを着たディートリッヒが楽屋でタバコをふかす。うまくもなく、まずくもない、という吸い方で、デビュー前の緊張を表す。歌が終わる。ディートリッヒは女性客のテーブルへ。髪にさしたバラを「いただけます?」。 「もちろん」相手はポ〜。ディートリッヒはシルクハット...

女はみな潜在的にレスビアンよ

〜いつくしむ視線〜

  「女はみな潜在的にレスビアンよ」 おもしろいことに「男はみな潜在的にゲイよ」とは、アルモドバル監督は主人公にいわせていないのですね。彼がこの映画の中で女同士によせる理解と共感は、かぎりなくやさしく、慈しむ視線です。エイズや暴力や、死や、差別もきちんと描かれているのですが、助けあって生きる女...

どんな女性にも秘密をもつ権利がある

〜男のいたわり〜

  「どんな女性にも秘密をもつ権利がある」 ニューヨークからロスへ、「トランスアメリカ」の旅の途中、ブリー(フェリシティ・ハフマン=女優)には、中年のトラック運転手カルビンとの出会いがあった。カルビンはつつましいブリーに好意をもつが、ブリーは自分が「女になりたい男」だと打ち明けられない。 ...

あんたのその感覚、小者ね

〜一発で返すとき〜

  「あんたのその感覚、小者ね」 役と俳優とセリフには「らしさ」というものが大事です。 このセリフは、ミーガン・フォックスの同級生が、ステージにいるミュージシャンのメークを「まるでゲイだな」と侮蔑的な口調で言ったときのミーガンの返し。 一発でとても効いていました。ミーガンだから似合って...

地上から夫はひとりもいなくなるわ

〜堂々、不倫の伝統〜

  「愛人がいるために殺していたら、地上から夫はひとりもいなくなるわ」 どこの国にもひとつやふたつ、不倫文学のお手本っていう小説があるものだけど、フランスのそれには「危険な関係」をあげま〜す(笑)。 どこがいいかって? 女が堂々としているのよ。後ろめたいなんてつゆほども思っちゃいない、胸張っ...

女のセクシーさは学ぶものじゃないわ

〜どうしたらセクシーになれる?〜

「女のセクシーさは学ぶものじゃないわ。 あるかないかよ。髪型でも変えてみたら?」 「幻想の貴公子」とわたしが勝手に名付けたフランソワ・オゾン監督の快作。 繊細かつ洗練されたセリフにほれぼれするぞ(笑)。 8人の女優がこれまた、カトリーヌ・ドヌーヴ、イザベル・ユペール、エマニエル・ベアール、ファニー・アルダン...

男は生きているとウソをつくのよ

〜とっさに言い返す一言〜

  「男は生きているとウソをつくのよ」 種付けビジネスのお話。 ファティマ(ケリー・ワシントン)は元婚約者のジャックに、種付け料1人1万ドルで種馬になってくれと頼む。彼女はゲイだ。女同士で子供がほしい。登録機関の「タネ」は信用できない。身元も肉体も保証付きのジャックに頼もうとなった。ジャック...