もう少しの辛抱だ
話が弾むキーリー議員とアルバートをよそに、
アーマンドはソワソワと視線が泳ぐ。
キーリー議員「彼が落ち着かない理由は察しがつく。
ジャクソンのあの一件だろ?」
道徳強化協議会の会長ジャクソンが不覚にも
出先で腹上死した一件が自分達に不信をもたらしている、
キーリーはそう判断した。
アルバートは落ち着き払い
「本当にひどい話ですわ。ウソに決まっていますわ」
「ウソ?」
真っ向否定にキーリーが驚く。
「はめられたのよ。遺体解剖すべきですわ」
聞いているアルバートは生きた心地がしない。
(たった一晩だ、もう少しの辛抱だ)と
必死で自分に言い聞かせる。
〜「バードケージ」〜