奥様の下着はこちらに
「レベッカ」をレスビアン映画だという人はいない。しかし
一ヶ所だけ、ゲイの観客にはピンとくるところがあります。
死んだレベッカを家政婦のダンヴァース夫人は崇拝している。
だから新しい女主人をバカにして胸襟を開かない。
屋敷を案内し、亡きレベッカの寝室に来た。衣装ダンスがある。
ドレスを取り出したダンヴァースは愛おしそうに頬を当て、
「下着はこちらに」
下着に触れ、取り出して見せる手つきが官能的です。
つまり、頭の悪いコードの校閲者検査官は賢い監督たちに騙された、
特にヒッチコックみたいなズル賢い監督は、直接的な映像に頼らず、
心の奥の欲望にアプローチする高度な映画術で、見る人が見たら
わかるゲイの心理を炙り出しました。