またお嬢さんごっこ、する?
偽伯爵との初夜もすみました。隣の部屋から聞こえて来る秀子の叫びに
珠子は耳を覆いたい。
翌朝から偽伯爵は相続した秀子の財産の手続きであちこち走り回り、
一週間ほど帰ってこない。
その間二人は宿に残っています。
手持ち無沙汰で「またお嬢さんごっこ、する?」と秀子が訊く。
秀子はよく珠子に自分の着物を着せ、お嬢さんごっこ、をしていたのです。
何の疑問もなく、珠子は秀子の着物を着て、秀子は珠子の着物を着て
侍女の風体になりました。いよいよ謎と企みのクライマックスへ、
いやいや、そう簡単に監督は満足させてくれません。