最初のオッパイは私が作ったの

最初のオッパイは私が作ったの

 

リンコの母フミコとトモの対面。

フミコは一人息子のトランスという宿命を厳粛に受け止めている。

世間からどんな目で見られるかも知っている。だから常に臨戦態勢だ。

強く、やさしい母親である。なんでもズケズケ言う。

「あの子の最初のオッパイは私が作ったの。

たとえあなたが子供でも、リンコを傷つけるようなことをしたら、

私は承知しないよ」

そこまでタンカ切ってやらんでも、と思うが

トモには充分、彼女の愛情は理解できたに違いない。

 

(「彼らが本気で編むときは、」 )

 

bn_charm