1日3分

ここは天国で、わたしは聖母マリアよ

〜人を喰ったセリフ〜

  「ここは天国で、わたしは聖母マリアよ」 シャロン・ストーンとイザベル・アジャーニが恋人同士という設定。 「悪夢のような女」のまちがいでは。 イザベルは全寮制男子寄宿学校の校長という、コチコチの先生役。 校長先生が風呂場で倒れた。 風呂場にかけつけ、抱き起こしたシャロンに「わたし、生きて...

ガーディニアか

〜香り〜

    「ガーディニアか…」 「マルタの鷹」は1941年の映画です。 私立探偵サム・スペード(ハンフリー・ボガード)の事務所に入ってくる男にピーター・ローレ。 ヌルっとしたいやらしさで、殺人鬼などを演じたら名人級の役者です。 彼が部屋を出て行ったあと、ボガードが「ガーディニアか」...

なぜなにごとも難しくするの?

〜お母さんはオトナ〜

  「かわいそうに。なぜなにごとも難しくするの?」 サムとスージーは12歳。 どっちも感じやすい年頃だ。 サムは孤児。 スージーはママが警官と不倫しているのを知って反抗的になる。 ふたりは家出する。 簡単にみつかり連れ戻される。 スージーは「ママはあの哀れな警官とできている」とふて...

わたしはもっとここにいたい

〜砂漠のヴァンパイア〜

  「わたしはもっとここにいたい」 男はこんなやばいところ、早くひきあげようというのに、恋人は美人の吸血鬼のとりこになって、もっとここにいたいとイヤイヤ。 吸血鬼は、男を誘惑し、女を口説き、毎晩忙しい。 彼女の家は砂漠の真ん中にある、というのが他の吸血鬼映画と変わっています。 秘境の古城とい...

フィリップ! フィリップ!

〜殺意が凝縮するとき〜

  「フィリップ! フィリップ!」 アラン・ドロンの「太陽がいっぱい」は、のちの「リプリー」とちがい、男ふたりのゲイの関係は前面にでていませんが、ルネ・クレマンは周到な雰囲気をつくってそれを暗示しています。 トムのフィリップへの憎しみと絶望が爆発するのが、ヨットからおろされ、ボートで海に置き...

あの娘を相手にするのはやめな

〜ドジふんじゃった⑤〜

  「アル、あの娘を相手にするのはやめな。あんたには不向きだよ。あの娘はカスみたいな男に夢中なんだ」」 女がまだ職業を持てない時代、アルバートは男といつわってほそぼそと執事の仕事をしていた。 女同士でも結婚できる例を知った。 でも14歳から社会の隅で、隠れるように暮らしてきたアルの女性観や世間...

彼の妻と髪ふり乱して取りあったのに

〜ドジふんじゃった③〜

  「彼の妻と髪ふりみだして取り合ったというのに、あんな男」 登場する女家族たちは、それぞれのパートナーと死に別れ、生き別れ、いろんなケースがあるものの、相手が全員ヘタレだったという共通点がある。 田舎の実家の、広いキッチンに集まり、壮大に悪口をいいあいながら、にぎやかに夕食の支度をする。 だ...