Diversity Studies

ママ、熱すぎない?

〜 「ふたつの部屋、ふたりの暮らし」3

ママ、熱すぎない?   マドレーヌには娘と息子がいる。 娘がアンヌ。美容師だ。息子はフレッド。 娘は母親思いで、日常的に母親と行き来する。 フレッドは母親に対して批判的であるのが後でわかる。 アンヌは母親の髪を整えてやりながら 「ママ、熱すぎない?」とやさしく声をかけ...

テヴェレ河畔がいいわ

〜 「ふたつの部屋、ふたりの暮らし」2

テヴェレ河畔がいいわ   マドレーヌとニナは同じアパートの最上階に住み、 ふたつの部屋を行き来する恋人同士。 「テヴェレ河畔がいいわ」とマドレーヌ。 今のアパートを引き払いローマに移住する計画です。 「私は別人になるの。例えば五輪水泳選手のメダリストとか」 夢が広がっ...

マドレーヌ

〜 「ふたつの部屋、ふたりの暮らし」1

マドレーヌ   老年の男性同士のゲイ映画に 「事実は小説より奇なり」がありました。 考えてみれば「キャロル」でも「アンモナイトの目覚め」でも、 「ロニートとエステ」でも、彼女らが数年後に 別れているかそのままかは置き、いずれ老年期を迎えます。 それをスクリーンがまだ切...

伝説的イラストレーター

〜 「トム・オブ・フィンランド」40

伝説的イラストレーター   本作はゲイカルチャーを牽引した伝説的イラストレーター。 トム・オブ・フィンランドの伝記映画です。 美しく逞しい男性像はどのようにして生まれたのか。 性的マイノリティへの差別が激しかった時代、愛する男性と 手を繋ぐこともできなかった差別に苦しみ、 ...

トムの絵の男になれる

〜 「トム・オブ・フィンランド」38

トムの絵の男になれる   トムの絵は進化を遂げた。 社会がゲイ男性に押し付けていた ひ弱でか細いイメージを一変させた。 数多くの当事者が潜在下で理想とする、 ポジティブで力強く、筋肉がまぶしいばかりの男性像に変えた。 エイズが流行する社会で、ゲイバッシングが激化するな...

みんな愛を求めている

〜 「トム・オブ・フィンランド」37

みんな愛を求めている   出版パーティにトムが招かれている。 マイクの前に立った。 「ストレート、ゲイ、乱交好き、アナル好き、熊系、オネエ系、 老カップル、みんな愛を求めている」 万雷の拍手。 トムの絵のコスチュームで身を固め、 会場を埋めた男たちが熱狂していた...

コンドームを使おう

〜 「トム・オブ・フィンランド」36

コンドームを使おう   トムとダグは顔を見合わせた。 1万部? 充分だ。トムの筆が爆進する。 「コンドームを使おう」 ポスターに、横断幕に、 エネルギッシュでパワフル、セクシーな 男たちが街に出現した。 話題は話題を呼び、ついにカラー本が店頭に並んだ。 &...

私には神聖だ

〜 「トム・オブ・フィンランド」35

私には神聖だ   拒否する社長に「ザガットさん」トムが話しかける。 「私はソ連兵と戦いました」(なんの関係がある、という顔) 「うちは神聖な宗教画専門ですよ」 「私には、この絵が神聖なのです」 この一言でザガットは納得した。 トムのスピリットが理解できたのだ。 ...

刑務所行きになるかも

〜 「トム・オブ・フィンランド」34

刑務所行きになるかも   トムとダグが小さな印刷所を訪ねる。 閑古鳥が鳴いている。 初老の社長ザガットが現れ「なぜうちに?」 「ロサンゼルス中の印刷所に断られた」 作品を見た社長、「刑務所行きになるかも」 ビビってしまった。当然だった。 エイズはゲイが原因だと町...