Diversity Studies

僕のために将来を棒に振った

〜 「モーリス」55

僕のために将来を棒に振った   クライヴはもう屋敷にいないぞ、と言うクライヴに 「南米には発っていない。 なんの保証もなく、僕のために将来を棒に振ったのだ」 「発たなかったのか。本気で?」 「もう何も言うな。先のことは何も言わんでくれ」 モーリスは背を向けた。 ...

わかちあったのだ、全てを

〜 「モーリス」54

わかちあったのだ、全てを   モーリスは港からクライヴ邸に来た。 選挙準備でざわついている邸内からクライヴが出てきて 「どうかしたのか、モーリス」 「僕はスカダーを愛している」 「なんとグロテスクな」がクライヴの対応だった。 「頼むからモーリス、バカなこだわりを捨てろ...

あいつ、乗り遅れやがって

〜 「モーリス」53

あいつ、乗り遅れやがって   出航準備に慌ただしい帆船。 乗船客や積荷の上げ下ろしで、混雑しています。 モーリスが見送りに来る。スカダーの家族に自己紹介する スカダーを探すがいない。 牧師が来てモーリスに、スカダーのよからぬ噂を 「耳に入れておきたい」と話しかける。 ...

夢だよ、モーリス、破滅だ

〜 「モーリス」52

夢だよ、モーリス、破滅だ   「行かないでくれ」とモーリス。 「ここに残れ? 正気か。お前の母親は俺を見てどう思うかな。 俺の家族だって驚く。 金と地位を捨てるのか?」 「平気さ。地位がなんだ。僕らには頭と丈夫な体がある。 どこかよその土地へ行こう」 「無理だよ...

ビタ一文もらう気はない

〜 「モーリス」50

ビタ一文もらう気はない   身分の違いくらいスカダーにもわかっています。 しかし引き下がる気はない。 「ボートハウスで待っていたのに、なぜ来なかった」 「怖かった」。モーリス、びびっています。 「俺はビタ一文、もらう気はない。 指一本だって傷付けるものか。 今夜...

結着はつけてもらうぜ

〜 「モーリス」48

結着はつけてもらうぜ   スカダーはなお続ける。 「逃げようたってそうはいかないぜ。 結着はつけてもらうぜ。 楽しんだ代金は払うんだ」 凄みを効かせています。その割にモーリスは落ち着いている。 「よく考えるのだな」と言われても、 悩んで何かを考えるようには見えな...

俺を弄んだってわけか

〜 「モーリス」47

俺を弄んだってわけか   モーリスの職場、株取引所にスカダーが来た。 (ドキッ)「なんの用だ、スカダー」 モーリスの慌てように 「俺が恥ずかしいのか、迷惑なのかい?」 「違うよ」取り繕うモーリスに 「知っているぜ、ご主人とのこと。ここがあんたのオフィスか。 犬扱...