お代わり!

お代わり!

 

 

ニナがマドの部屋のベルを押す。中にいるアンヌ。

ドアを開けない。

マドが不安気に視線を走らせ、気配を窺っている。

「お代わり!」

ニナはバーでやけ酒だ。

「もう店を閉めます」と言われる。

翌日、マドの部屋の鍵が付け替えられていた。

中は空っぽ。人も荷物もない。マドは消えた。

どこへ? なんの手がかりもなかった。

〜「ふたつの部屋、ふたりの暮らし」〜

 

bn_charm