Diversity Studies

さよなら

〜 「マイ・サマー・オブ・ラブ」39

さよなら   トランク一つ持ってモナが出ていった。 「さよなら」とだけ声をかけた。兄は返す言葉もない。 徒歩でやってきたのはタムジンの屋敷だ。 応接室で父親が新聞を読んでいた。 今日は家にいるらしい。 勝手のわかった屋敷の中を、タムジンの部屋に上がって行った。 ...

聖書を持って消えろ!

〜 「マイ・サマー・オブ・ラブ」38

聖書を持って消えろ!   苦しむ兄に信者たちが「気にするな」と、 声をかけたとたん、 「さわるな、偽善者ども、失せろ。聖書を持って消えろ。 クズ本を持っていけ、ペテン師ども!」 神の愛を説いていた兄が豹変してしまった。 驚きあわて、皆そうそうに退出する。 思った...

死ぬな、愛している

〜 「マイ・サマー・オブ・ラブ」37

死ぬな、愛している   2階で大きな物音がした。兄が飛び込むと モナがシーツを裂いて作った紐で首を吊っていた。 「死ぬな、愛している!」 叫ぶ兄に目を開けた妹、 「我はアンチ・キリスト、決して死なぬ」 憎々しい目つきで睨みつけた形相は、まるで毒吐き女です。 兄は...

彼女の心は歪んでいる

〜 「マイ・サマー・オブ・ラブ」33

彼女の心は歪んでいる   一緒に町を出るという妹に 「彼女の心は歪んでいる」 兄は諭すがモナは耳を貸さない。 兄貴の言うことが正解だと思いますけどね、 燃え上がっている妹には伝わらない。 「私たち愛し合っているの。一緒に町を出るわ。 永遠に、二度と戻らない」 ...

ちょろいもんね、インチキ野郎

〜 「マイ・サマー・オブ・ラブ」31

ちょろいもんね、インチキ野郎   「神はここにおられる、君に近づくために、 君に触れるために」 タムジンの手を握る。 「君の中に入って喜びで満たす」 兄は彼女にキス。 タムジンは狂ったように笑いだす。 「ちょろいもんね、インチキ野郎」 兄の言葉は性的なニュ...

悪魔の話もしたでしょ

〜 「マイ・サマー・オブ・ラブ」30

悪魔の話もしたでしょ   兄がタムジンの家に来た。 「モナは?」 「すぐ戻るわ。居間へどうぞ」 モナは家にいた。隠れながら居間の気配をうかがっている。 「何かを信じるって難しいわ。でも 丘で聞いたあなたの話が頭から離れないの」 「俺を通して神が語っているからだよ...