Diversity Studies

その道徳的なんとかって、なに?

〜祝「映画史上最高のLGBT映画1位」キャロル⑰〜

  「キャロル、その道徳的なんとかってなに?」 弁護士はキャロルの夫が「妻が女性と親密な関係にある」ことを理由に、 「道徳的条項」を考慮して、単独親権を求めたことを知らせる。 キャロルはアビーと会って嘆く。 「キャロル、その道徳的なんとかってなに? もしわたしのことなら」 いいかけたアビー...

あなたは努力し続ければいい

〜祝「映画史上最高のLGBT映画1位」キャロル⑯〜

  「あなたは努力し続ければいい」 「写真の勉強をしているの?」 とキャロルに訊かれ、 「ええ、でも才能があるかどうか」 不安がるテレーズにキャロルがいうセリフ。 ここね、ラストシーンのキャロルにリンクする 大事な伏線だと思うのです。 キャロルの離婚の原因は、自身の女性関係でも夫の...

わたしを撮っていたの?

〜祝「映画史上最高のLGBT映画1位」キャロル⑮〜

    「わたしを撮っていたの?」 キャロルの家に向かう途中、 モミの木を売る露天の店で、 キャロルは娘のためにクリスマスの飾りつけのモミの木を買う。 粉雪が舞っている。 何度もテレーズはシャッターを切る。 キャロルの家のリビングで、ピアノを弾いていたテレーズは 「わた...

You belong to me

〜祝「映画史上最高のLGBT映画1位」キャロル⑭〜

  「You belong to me」 マンハッタンの真冬にはめずらしい暖かな日差しの降り注ぐ午後。 キャロルは車のラジオを入れる。流れてくるのがこの歌。 「忘れないで わたしは いつも あなたとつながっている」 テレーズの心は、キャロルのそばにいる喜びであふれている。 ニューヨーク...

無事に帰してください

〜祝「映画史上最高のLGBT映画1位」キャロル⑬〜

  「無事に帰してください」 キャロルの運転で、ニュージャージーの彼女の自宅に向かう日。 待ち合わせの場所にテレーズを送ってきたリチャードは、 運転席のキャロルに「無事に帰してください」と頼む。 これがなあ「無事に帰った」ということにはならなかったわね。 そうそう。英国映画協会の「...