私に任せて

私に任せて

 

 

探偵のようにニナはマドの一挙手一投足を伺っています。

介護士が車椅子を押して出てきた。

すかさず「私に任せて」とサポートを勝って出るが

「けっこうです」にべもない。

何としてでもタッチさせない気だ。

忌々しい女。ニナは焦がしてしまったオムレツを

シンクに放り込む。

 

 

〜「ふたつの部屋、ふたりの暮らし」〜

 

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