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私と寝る以外はね

〜オール・アバウト・マイ・マザー⑩〜

私と寝る以外はね ウマはマヌエラが気にいって付き人になってほしいと頼みます。「信頼できる付き人が必要なの。私のために働いて。何もかもやって。私と寝る以外は。女はニナで懲りたわ」ウマは高い鼻と鋭い瞳。豊かなブロンド。痩せて背が高く、当代きっての大女優の貫禄を遺憾なくかもし...
火

堅気の仕事を見つけたわ

〜オール・アバウト・マイ・マザー⑨〜

堅気の仕事を見つけたわ ロサがやってきてマヌエラに言う。「あなたの堅気の仕事を見つけたわ。私に部屋を貸して」家賃を払うというわけね。「なぜここに住みたいの?」とマヌエラは訊く。「妊娠しているの」マヌエラは仰天。「どうする気?」「産むわ。ここなら騒がれないし」「父親は?」...

ニナはどこかしら?

〜オール・アバウト・マイ・マザー⑧〜

ニナはどこかしら? ヘロイン中毒のニナが、クスリを買いに行って帰ってきません。開演が近い。マヌエラはウマを乗せ、車を運転してバルセロナの裏町を探す。売人と一緒のニナを見つけ車に押し込む。ニナは礼も言わずマヌエラを置き去りにして発車。なんでこんな女がウマの恋人なのだろうと...

ベティ・デイビスに憧れて

〜オール・アバウト・マイ・マザー⑦〜

ベティ・デイビスに憧れて マヌエラはウマの楽屋に行きました。ウマはゲイで付き人兼女優のニナが恋人です。マヌエラをファンの一人だと思ったウマは取りとめのないおしゃべりをする。「ベティ・デイビスに憧れてタバコを始めたの。18歳でヘビスモ。だからウマ(煙)というのよ。タバコは...

犬が知っているよ

〜オール・アバウト・マイ・マザー⑥〜

犬が知っているよ ロサのお母さんは模写専門の絵描き。気むずかしく娘に打ち解けない。実の親子でもうまくいかない現実はあるのだと、アルモドバル監督は描きます。ロサの父親は認知症です。散歩に出て「道に迷ったらどうするの?」心配する娘に、帰り道は「犬が知っているよ」と冷めたお母...

一緒におっぱいを作った仲よ

〜オール・アバウト・マイ・マザー⑤〜

一緒におっぱいを作った仲よ マヌエラはアグラードから、別れた夫であり息子の父であるロラの風評を聞きます。「ロラとは20年前パリで知り合い、一緒におっぱいを作った仲よ。ある晩ロラを泊めてやったら30万ペソと宝石を持ってトンズラよ。母さんがくれた聖母像まで消えていた。信仰心...

「アグラード?」「マヌエラ!」

〜オール・アバウト・マイ・マザー④〜

「アグラード?」「マヌエラ!」 もう一人、素晴らしい女優が登場します。娼婦たちが集う通称「野原」(カンポ)をタクシーで通りかかったマヌエラは、男にボコボコに殴られている女を見かける。放っておいたら殺される。マヌエラは車を止め大きな石で男の頭を殴る。闘牛の国、スペインです...

お腹にエステバンがいた

〜オール・アバウト・マイ・マザー③〜

お腹にエステバンがいた 楽屋口から出てきたウマのサインをもらおうと、エステバンは雨の中、彼女の乗ったタクシーを追いかけ、車にはねられて死ぬ。マヌエラは息子の心臓を移植承諾書にサインしバルセロナに発つ。17年前バルセロナからここマドリッドに来た。一人ではなかった。「お腹に...
火

母と二人暮しの少年の顔は特別だ

〜オール・アバウト・マイ・マザー②〜

母と二人暮らしの少年の顔は特別だ 息子の名はエステバン。作家を志す繊細な少年。17歳の誕生日のお祝いに、母親は「欲望という名の電車」を息子と観に行った。主演女優のウマ・ロッホは大女優だ。エステバンは母とふたり暮らしの少年の顔は「インテリか物書きのような顔」だと独り言を言...

僕のため、客を取る?

〜オール・アバウト・マイ・マザー①〜

僕のため、客を取る? 心に傷を負った人々が、人生を取り戻していくヒューマンな映画です。ペドロ・アルモドバル監督の代表作。綺麗事にならない励まし、誇張のないやさしさ、生き別れ、死に別れるつらい生のさなかにも、人生に向き合っていく人たちへの賛歌です。笑いながら涙ぐみ、涙する...

マーサ、決して忘れないわ

〜「噂の二人」の謎㉕〜

マーサ、決して忘れないわ マーサの告別式をカレンは一人だけで済ませます。だれも参列させない。関係者は遠巻きにしているだけ。せめて弔慰を表しに来た参列者に言葉もかけず、カレンは墓地を出て行く。「さようなら、マーサ、決して忘れないわ」マーサに「私もよ」といったことだけがカレ...

マーサ、マーサ!

〜「噂の二人」の謎㉔〜

マーサ、マーサ! 世間は自分たちの関係を友情と認知した。経済的な補償も確保された。多少の噂は残るとしても、なにしろ判決は破棄された、これ以上の担保があるだろうか。あとはマーサと出直せばいい。カレンはすっきりした。散歩に出る。マーサは部屋にいる。しかし、マーサは自分と違い...

一緒に来て、マーサ

〜「噂の二人」の謎㉓〜

一緒に来て、マーサ 先に我に返ったのはカレンです。「私は出直すわ。一緒に来て、マーサ」婚約者とあっさり別れたカレンは、マーサとは一緒に生きることを選んでいます。放っておけないから? それもあるでしょうがカレンは自分たちが社会に場を持って、生きのびるには友情というカモフラ...

判決は破棄されます

〜「噂の二人」の謎㉒〜

判決は破棄されます 夫人は孫娘がついた嘘を信じた自分の非を認め、裁判を白紙に戻しました。「判決は破棄されます。新聞に謝罪文を掲載し、賠償金を支払います」見る影もなくうちしおれた夫人が小さな声で謝罪する。これで二人して「ああ、よかった」と思えばマーサは死ななくてすんだ。で...

もう耐えられない

〜「噂の二人」の謎㉑〜

もう耐えられない 自分自身が「汚らわしい、もう耐えられない」とマーサ。「わからない? あなたにふれられるとたまらない。見られるのも辛い」マーサの欲望を率直に表した大胆な告白です。当時としては精一杯のセリフだったと思えます。そこへ訪問客が来た。彼女らの天敵、噂の源ティルフ...