監督 フランシス・リー

私の部屋よ、いつでも会える

〜「アンモナイトの目覚め」(42)〜

  私の部屋よ、いつでも会える   シャーロットはこの部屋にいつか来るメアリーを 思い描きながら「完璧に」まで準備したのでしょう。 「お母様の置物はここに。そしてこの机で日記を書くの。 あなたの服よ。誂えたの。当ててみて。 もうひとつ(隣室のドアを開け)、私の部...

あなたの部屋よ

〜「アンモナイトの目覚め」(41)〜

  あなたの部屋よ   「目を開けていいわ」 採光の明るい広々とした部屋だった。 デスク、クローゼット、ベッド、大きな窓。 「あなたの部屋よ」「私の? ここに泊まるの?」 意気込むシャーロットにメアリーのニブカン。 「…そうだけど、ちょっとちがう。ここに越...

目を閉じて。驚かせたいから

〜「アンモナイトの目覚め」(40)〜

  目を閉じて。驚かせたいから   メアリーをソファに座らせたシャーロット、 息を弾ませ「完璧に準備したのよ。お茶を飲む前だけど、 もう待ちきれないわ」 手をとって階段を上がり部屋の前で 「目を閉じて。驚かせたいから」 メアリーを迎えた歓びが、シャーロット...

私のメアリー!

〜「アンモナイトの目覚め」(39)〜

  私のメアリー!   階段を駆け下りる足音。 シャーロットが部屋に走り込んできて、一直線にメアリーに。 「私のメアリー!」はた目もはばからず叫ぶと 思い切り抱きしめてキス。メイドの視線を気にしたメアリーに あっさり「いいのよ、使用人よ」 こういうところが...

メアリー・アニング採集

〜「アンモナイトの目覚め」(38)〜

  メアリー・アニング採集   がっしりした背の高い、ガラス張りの陳列棚に化石が置いてある。 いくつか見覚えがある。 ロデリック・マーチソンがメアリーの店から買い取ったアンモナイトだ。 「メアリー・アニング採集」とある表記の下に やはり「ロデリック・マーチソン採...

ここでお待ちを

〜「アンモナイトの目覚め」(37)〜

  ここでお待ちを   現れたメイドは失礼千万です。 粗末な衣服のメアリーを上から下までジロリ。 「勝手口は裏よ。あっちへ回って」 「私はマーチソン夫人の客です」 態度が一変「アニング様? どうぞお入り下さい」 通された応接室は広々と、上質の家具調度が整い...

(ロンドン)

〜「アンモナイトの目覚め」(36)〜

  (ロンドン)   北の港 ライムを出港した船が テムズ川をさかのぼり、ロンドンに着きました。 このシーンは喧騒を極める首都の、とても大掛かりなセットです。 河岸には帆を畳んだ船が何艘も、下船する客を迎える馬車、 混雑する市場、人や犬や馬が気ぜわしく行き交い、...

愛したかった

〜「アンモナイトの目覚め」(34)〜

  愛したかった   でもメアリーが言うにはエリザベスを「愛したかった」。 「ちがうわ」エリザベスは穏やかに否定し、 「あなたは心を閉ざそうとしたわ。だから私は離れたの。 マーチソン夫人は私とちがって、あなたの何かを解き放ったのね」 メアリーって他人とコミュニケ...

マーチソン夫人と連絡を?

〜「アンモナイトの目覚め」(33)〜

  マーチソン夫人と連絡を?   メアリーの母親のお悔やみに来たエリザベスは 「マーチソン夫人(シャーロット)と連絡を」とっているかどうか聞きます。 無言のメアリー。シャーロットのことは触れるのも辛い。 「彼女は頭がよくて面白くて、楽しい人だった。 仲良くなれて...