監督 ザイダ・バリルート

何を怒っているの?

〜「TOVE トーベ」(25)〜

何を怒っているの?   ヴィヴィカは落ち着きはらっている。 「拗ねないで、トーベ」 罪の意識などどこにもない。青空のような口調です。 「今夜、泊まっていっていい?」 トーベ、ブンむくれていたのに「もちろんよ」 機嫌を直したと見て取ったヴィヴィカ。 さらにやさしく...

ムーミンの芝居、やらない?

〜「TOVE トーベ」(23)〜

ムーミンの芝居、やらない?   パーティの会場でブスッとしているトーベに 「ムーミンの芝居、やらない?」とヴィヴィカが話しかける。 「それともミュージカルか」 不機嫌にトーベは答える。 「ムーミンは踊らない」 「そうなの?」トーベの怒りもヴィヴィカには糠に釘です。 ...

ダメよ、帰らないで

〜「TOVE トーベ」(22)〜

ダメよ、帰らないで   おまけにヴィヴィカは「タクシーで帰るわ」 だれと? トーベは何のために迎えに来たのだ。 「ダメよ。パーティを開くの。帰らないで」 ヴィヴィカの帰国を祝うために、トーベは友人たちを集め パーティを準備していたのです。 ヴィヴィカは喜んで出席するこ...

トーベの壁画は見事だわ

〜「TOVE トーベ」(20)〜

トーベの壁画は見事だわ   母親が誉めてくれた。 「トーベの壁画は見事だわ」 母親はいつもトーベの味方でした。 「ありがとう、でも支払いがまだなの」 ギャラが支払われていればトーベはパリに行けたのですが。 父親が口を挟む。 「壁じゃなくキャンバスに描くべきだ。 お前は時間と才能を浪費...

私の男はあなただけ、女は…

〜「TOVE トーベ」(19)〜

私の男はあなただけ、女は…   「あなたは傷つく?」とアトスに訊く。 「いいや、僕は寛大だから」 これもあやしいものですが、トーベにすると 「私の男はあなただけ、女はヴィヴィカだけよ」 だから他の誰か、 例えばヴィヴィカの夫のことは(関係ない)って感じね。 トー...

傷つかなければいいが

〜「TOVE トーベ」(18)〜

傷つかなければいいが   出来上がった壁画を見てアトスが危惧を口にします。 「ヴィヴィカの夫君が傷つかなければいいが」 トーベとヴィヴィカの特別な関係が、見る人が見ればありあり。 それに対し「だとしたら彼は理性で抑えるしかないわね」 聞きようによっちゃ、ひどいわね。 ...

毎日手紙をありがとう

〜「TOVE トーベ」(17)〜

毎日手紙をありがとう   パリのヴィヴィカが便りをよこした。 「毎日手紙をありがとう。噂にならないよう、差出人の名前は 時々変えて。パリはいいところよ。 でもトフスランがいたらもっと素敵。 あなたなしじゃつまらない。早く来て。お金はできたでしょう?」 両思いの二人はま...