1871年の秋のことだった〜「太陽と月に背いて」(59)〜 Diversity Studies2021/03/31 1871年の秋のことだった 「ランボーが私のもとに現れたのは、1871年秋のことだった。 すでにパリで詩人として名を馳せていた私にとって、 16歳の天才詩人は、燃え盛る太陽のようにまぶしかった。 私は彼を見守る月になりたいと思った」 あまりに透明な独白に... ゲイ映画のキメ台詞0 Comments
とうとう見つけたよ〜「太陽と月に背いて」(58)〜 Diversity Studies2021/03/30 とうとう見つけたよ 「とうとう見つけたよ なにをさ? 永遠というもの 没陽(入り日)と一緒に去ってしまった海のことだ」 ランボーの「永遠」の冒頭と末尾に詠まれるフレーズです。 劇中のランボーの言葉が思い出されます。 「お前の詩は、ちっともわか... ゲイ映画のキメ台詞0 Comments
死後も毎夜彼と会っている〜「太陽と月に背いて」(57)〜 Diversity Studies2021/03/29 死後も毎夜彼と会っている 「ランボーの死後も毎夜彼と会っている。 私の大きく、輝かしい罪と。 私たちは幸福だった」 彼らの愛。 打算があり、駆け引きがあり、サド的なランボーに仕えるがごとく 彼を愛したヴェルレーヌ。 ヴェルレーヌのその後は決し... ゲイ映画のキメ台詞0 Comments
アブサン2杯〜「太陽と月に背いて」(56)〜 Diversity Studies2021/03/28 アブサン2杯 ランボーの妹イザベラが去ったあと、ヴェルレーヌはしばらく1人で 座っていたが、おもむろに「アブサン2杯」を注文した。 ウェイターが緑色のアブサンのグラスをテーブルに置いた。 「俺を愛している?」 在りし日のランボーのリフレインが聞こえる。 ... ゲイ映画のキメ台詞0 Comments
大詩人にお会いできて光栄です〜「太陽と月に背いて」(55)〜 Diversity Studies2021/03/27 大詩人にお会いできて光栄です 用件を言い終えたイザベルは 「大詩人にお会いできて光栄です」 ヴェルレーヌはパリの高名な詩人となっていた。 「兄の原稿を、この住所にお送りください」と イザベルが一枚の紙片を渡す。 ヴェルレーヌは礼儀正しく彼女を送り出... ゲイ映画のキメ台詞0 Comments
もう切らせないでくれ〜「太陽と月に背いて」(54)〜 Diversity Studies2021/03/26 もう切らせないでくれ ランボーが家にいたのは1か月だった。 「イザベル、頼みがある。もう切らせないでくれ」と妹に懇願している。 痛みのあまり、ベッドから転げ落ちたランボーの脚は1本だ。 それでも彼は家をでたがった。 「太陽の方へ帰ると。太陽が治してくれる... ゲイ映画のキメ台詞0 Comments
脚を切断しました〜「太陽と月に背いて」(53)〜 Diversity Studies2021/03/25 脚を切断しました ヴェルレーヌは最も聞きたかったことを訊く。 「彼は試作を?」 イザベルが遅疑なく「いいえ」 「兄は海岸に着くとマルセイユの病院へ。悪性が疑われ脚を切断しました」 ヴェルレーヌ沈黙。 ランボーは実家に戻り、母親と妹の介護を受けます。... ゲイ映画のキメ台詞0 Comments
10年間アビシニアで過ごしました〜「太陽と月に背いて」(52)〜 Diversity Studies2021/03/24 10年間アビシニアで過ごしました 「兄は10年間、アビシニアで過ごしました。 白人のいない土地で交易を開いていました。 医者もいませんでした。仕事を続け、やがて痛みが耐えがたくなり 兄は台に乗り10人にかつがれ海岸に運ばれた。2週間以上の旅でした」 砂漠... ゲイ映画のキメ台詞0 Comments
兄は神を冒涜しています〜「太陽と月に背いて」(51)〜 Diversity Studies2021/03/23 兄は神を冒涜しています イザベルは言う。 「兄が若いとき書いた詩は神を冒涜しています。 私と母は破棄したいと考えています。 兄は改宗したのです。病気の兄と神について話し合った末に。 兄は告解を申し出ました」 「彼の身に何か?」 「膝に腫瘍がで... ゲイ映画のキメ台詞0 Comments
俺は残酷で怠惰な男になる〜「太陽と月に背いて」㊿〜 Diversity Studies2021/03/22 俺は残酷で怠惰な男になる ここはパリ。ヴェルレーヌはランボーの妹イザベルに アフリカから届いたランボーの手紙を読んでいる。 「俺は鉄の脚をつけて帰る。肌を黒くし、目をギラギラさせて。 金持ちになって。残酷で怠惰な男になる。俺は救われる」 観念(詩)を捨て... ゲイ映画のキメ台詞0 Comments