ミラ・クニス

「もう12歳じゃないのよ!」

〜「ブラック・スワン」⑳〜

  「もう12歳じゃないのよ!」   帰りのタクシーで。 リリーがニナの腿をつつき、奥に指をすべらしています。 ニナは眠りこけている。やがてニナの家に着きました。 「何時だと思っているの。酔っているのね」とママ。 ニナは反抗する。「もう12歳じゃないのよ!」 ニナはママを無視...

「何なの?」「初めてなの?」

〜「ブラック・スワン」⑲〜

  「「何なの?」「初めてなの?」   夜の街に繰り出したニナとリリー。バーに入る。 リリーがバッグから取り出したものを「何の?」とニナ。 「初めてなの? リラックスできて抑制する気持ちが消えるわ」 吸うと2、3時間持つという。 「やめとく」「そう? 愉しみを知ったら?」 リ...

うるさい親ね

〜「ブラック・スワン」⑱〜

  うるさい親ね   ドアにノック。リリーが来た。事務局で住所を聞いたという。 「謝ろうと思って。確かに余計なお世話だったわ」 (もっとやさしくしてあげてと、リリーがルノワに頼んだことを指す) 奥の部屋から何か注意するママの声に「うるさい親ね」とリリー。 「お詫びに食事に招待す...

私と同じ過ちは避けて

〜「ブラック・スワン」⑰〜

  私と同じ過ちは避けて   「ルノワに迫られた? 女好きで有名よ。心配だわ」とママ。 「私と同じ過ちは避けて」 「だから?」とニナ。珍しく反抗的な響きがあります。 自分のために母親がキャリアを諦めたことを知っている。 申し訳ないと思うべきか。 しかしそれを度々口に出して言わ...

君は才能がある、でも臆病だ

〜「ブラック・スワン」⑯〜

  君は才能がある、でも臆病だ   「どこを直せばいいの?」とニナがトマに質問する。 「君は才能がある。でも臆病だ」 「ごめんなさい」 「いちいち謝るな。臆病者の悪い癖だ」 「すみません」が口癖の人っていますね。 確かに、過剰な「すみません」は省いたほうが コミュニケーショ...

よかったら何でも話して

〜「ブラック・スワン」⑮〜

  よかったら何でも話して   晴れ舞台が近づいてくる。 「あなたはきっと最高よ」リリーが言う。「ありがとう」ニナは素直だ。 しかしニナは屈託ありげだ。 「よかったら何でも話して。ルノワが厳しすぎるのね。サイテーよ」 「彼は超一流よ」とニナは弁護する。 「かもね。でもやさしい...

ニナ、不感症の踊りだよ

〜「ブラック・スワン」⑭〜

  ニナ、不感症の踊りだよ   女王と王子が踊る場面。 トマはレッスンの途中でやめろと言い、王子役のバレリーナに 「彼女とやりたいか?」と訊く。 王子役が戸惑っていると「ニナ、不感症の踊りだよ」 そう言って自らパートナーを買って出る。 過剰にニナに密着し、セクシー度満開。 ...

危険性に満ちしかも完璧だ

〜「ブラック・スワン」⑬〜

  危険性に満ちしかも完璧だ   ベスが入院しました。 車道に出て車にはねられた。 トマは「彼女は心の奥底に深い衝動を抱えている。 だから踊りも面白い。危険性に満ち、しかも完璧だ。 おまけに破壊的」 衝動的、破壊的、自分とは違うタイプだ。 ニナは苦しそうに聞く。 &nbs...

悪い癖は治ったと思っていたのに

〜「ブラック・スワン」⑫〜

  悪い癖は治ったと思っていたのに   必死でレッスンに取り組むニナの背中に、 爪で引っ掻いた大きな傷が何本もあるのを、ママが見つけます。 「悪い癖はもう治ったと思っていたのに」 自傷癖がまた出始めている。 内向的で謹厳で、自分で全て解決しようとして背負いこむ性格。 まれに見...

愉しみを知れ!

〜「ブラック・スワン」⑪〜

  愉しみを知れ!   トマがニナに訊く。 「彼氏はいる? 大勢? 君は処女?  ちがう? なら恥ずかしがるな。愛し合うのは好き? こういう会話ができないと」 他の女の子たちにとってはごく普通の会話なのですが、 ニナには特殊な話題だ。トマはそう思っている。 そこで「君に宿題...