マチュー・カリエール

愛に幻想を抱かないように

〜彼女の名は「ビリティス」⑥〜

愛に幻想を抱かないように   「愛に幻想を抱かないように」メリッサは独り言のように言って ビリティスを海辺の小屋の前に置いて去ります。 小屋は、ルカが観光客相手の写真を売る小さな店でした。 学校で文化祭の記念写真を担当したときから、 ビリティスの美しさに惚れていたルカはビリティスを見て喜...

ご主人は乱暴ね

〜彼女の名は「ビリティス」⑤〜

ご主人は乱暴ね   メリッサはピエールとのセックスが苦痛だ。 「ご主人は乱暴ね」とビリティスが口を挟む。 「覗き見はやめろと言ったでしょ」 「ここにいても聞こえるのよ」 「あなたに関係ないでしょ」 そしてビリティスに海へ行けという。「わたしを一人にさせるの?」 「愛しのルカ、よ」 ...

私は今のあなたが好きよ

〜彼女の名は「ビリティス」④〜

私は今のあなたが好きよ   海から上がり、テントで水着を脱がそうとするが、 ビリティスは恥ずかしがって脱がない。 「風邪をひくわ。ふざけないで脱ぐのよ」 強引に脱がしてビリティスの体を拭いてやる。 ビリティスは恥ずかしがり「ペッタンコでしょ」 「私は今のあなたが好きよ」 夫とは事務連...

早く脱いで

〜彼女の名は「ビリティス」③〜

早く脱いで   メリッサの夫に対してビリティスは他人行儀な態度を崩さない。 「ご主人はお出かけ?」 「ピエールでいいわよ。そうよ。いないわ」 「よかった。静かに過ごせそう」 メリッサは苦笑し海に行こうという。 「早く脱いで。ひどい水着ね。私のをあげる」 ビリティスは学校の制服と同じ、...

一緒に寝てるの?

〜彼女の名は「ビリティス」②〜

一緒に寝てるの?   南仏の海辺にあるメリッサの実家は典雅な12世紀の豪邸。 敷地内に牧場と乗馬練習場がある広大な敷地。 とにかくメリッサは態度物腰、何をとっても優雅。 ひきかえ夫のピエールは… ビリティスはどうしてもピエールが好きになれない。 「一緒に寝てるの?」とメリッサに訊く。 ...

うちのママと交換して

〜彼女の名は「ビリティス」①〜

うちのママと交換して   良家の子女を預かる寄宿学校。 休暇に入る子供たちを保護者が迎えに来る。 ビリティスを迎えにきたのは卒業生のメリッサ。 ビリティスの父の友人の娘で、ビリティスは幼い頃に会っていた。 「きれいな人ね。うちのママと交換して」 同級生たちのヘラズ口も耳を素通り、ビリテ...