ピーター・フリードマン

彼はまた浮気するわ

〜ルームメイト⑳〜

彼はまた浮気するわ   ヘディはアニーの部屋から出て行くことにする。 置き土産のようにアニーに言う。 「彼はまた浮気するわ。絶対よ。その時になって泣きつかないでね」 吐き捨てるように「泣き虫女め!」 アニーの留守中、ヘディが留守電を聞いた。ヘディの父親からだ。 ヘディは本名がエレン、父親...

すべてだまされていた

〜ルームメイト⑲〜

すべてだまされていた   ヘディの留守中、古新聞の切り抜きを読み、「双子の姉妹」は死産ではなく事故死だったとわかる。 「すべてだまされていた。サムの手紙も読んでいた。電話も消していた」 「警察を呼べ。異常者だぞ。ぐずぐずしていたら僕が放り出すぞ」とグラハム。 しかしヘディの行動のほうが早かっ...
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私と寝ない?

〜ルームメイト⑱〜

私と寝ない?   ヘディがアリーにそっくりな格好で出かけるところだ。 アリーはタクシーを拾い、あとを追う。 行き着いたのは地下のSMクラブ。 妖しげに明滅するライトの下で、男女が踊っている。 アリーになりすましたヘディは女に近づき「私と寝ない?」 仰天したアリーは飛んで帰り、グラハムの部...

よくお聞き、変態野郎

〜ルームメイト⑰〜

よくお聞き、変態野郎   相手が電話に出たとたん、ヘディが口火を切る。 「よくお聞き、変態野郎。クビは困るだろ。泣き寝入りはしないよ。 私の悪評を立てたら家族ごと地獄に落としてやる。覚えておきな」ガシャン! アニー呆然。目には目を。 ヘディに変態と言われたら世話はないかもしれませんが、 ...

彼の口を封じればいいのよ

〜ルームメイト⑯〜

彼の口を封じればいいのよ   アニーが職場でセクハラに遭います。 上司はアニーが開発したソフトにスポンサーを紹介してやるという。 そのかわり…ですね。「僕はいい人だろ」そう言って手をのばしてくる。 アニーは逃げ帰ってヘディに打ち明けた。 「バカにしているわ」「男は一皮むけばみなブタよ」 ...

私の唯一の友人なの

〜ルームメイト⑮〜

私の唯一の友人なの   サムはヘディを追い出せと言います。 「君はヘディに甘い。僕らが引っ越すのは惜しい。追い出せよ」 でもアニーは「私の唯一の友人なのよ」 そんなことを話しながらアパートの前まで来た。 人だかりがしている。アニーは驚愕します。 路上にバディが、可愛がっていた犬が墜落死し...

鏡を見てよ!

〜ルームメイト⑭〜

鏡を見てよ!   鏡の前にアニーを引きずり出し、 「鏡を見てよ! 私とはすべて違っているわ。 あなたは人に好かれてスタイルも抜群で、仕事の才能もある。 恋人ができて当然だわ。できないほうが不思議よ。 あなたはサムと一緒に幸福に暮らしたいのよね。 出て行くわ! 元に戻らないといったくせに」...

いい人が見つかるわ

〜ルームメイト⑬〜

いい人が見つかるわ   アニーがどんなにやさしく取り繕っても、ヘディのカンはごまかせない。 「サムとよりが戻ったのね。ふたりは幸せになり、私はひとりぼっち」 よく考えれば、アニーはヘディと愛を誓ったわけでもない。 サムとは「元に戻らないわ」とは言ったけど、恋愛とはジグザグです。 どこで交わ...

バカ犬!

〜ルームメイト⑫〜

バカ犬!   家族だったはずのワンちゃんはとうとう「バカ犬」になりました。 ヘディの八つ当たりです。 思い切り蹴飛ばしている。 このあたりから、ヘディの言葉づかいがガラリと変わることがあります。 まるで別人みたいに。 そしてますますアリーに対して過干渉になる。 サムとデートして帰ってき...
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つらかったわ

〜ルームメイト⑪〜

つらかったわ   サムの口説きに、アリーはポツリ「つらかったわ」 今までのつっぱりはなんだった? あっという間に二人は元の鞘に。 チョー面白くないのがヘディです。 彼女は特定の人が憎いとか、嫌いというのではなく、社会全体とか、 人類全体とか、固有名詞でくくれない、漠然とした何かに怒りや不...